信一 プロ 人気下向

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 開けてビックリした、20本頼んだのが30本入ってた事、一本一本和紙で包んで、その上蕾だけも、また和紙で包んで、豪華な御礼のカード入りだった。あの値段で、この花の数と、豪華さ、赤字だろう、頭がくらくらして来た、嫉妬通り越して、負けたくないと思った。  ドクには内緒でやっている事が、手に取るようにわかる、全てドクの個展の為に、こいつは何者なんだ。  「気が向いたから買った、飾ってくれ」と事務員に言った。  毎日、見た事のないチューリップの君と、東京駅の男に嫉妬だった、何をどうしたらいいのか、わからない、ドクを忘れるか、忘れる事が出来るか、おれじゃない奴と、笑い会っている、見なきゃよかった、知らなきゃ、よかった、ため息しか出ない。  落札出来た事、メールがきた、返信したいが、ドク本人からなのか、わからない。 絵を取りに行こう、思いついたおれは、その旨をメールで送った。
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