維士 大学生

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 殆ど外出しなくなったが、入学式には出ようと思った、外が怖かったが入学式は安全だと思い急いで向かった。武道館が会場だった。  会場前で後ろから「ドク」と聞き覚えのある声がしたので振り向くと高校の時の前の席のヤツだった、 「オッ元気だったっか、ちょっと見ない間に痩せたなぁ、飯食ってる、もしかして母ちゃんの飯じゃなくと食えない奴」って笑顔で言ってきた。  僕は答えないで、苦笑いが出ていた。  一緒に行く事した。  「入学式だなぁ、3年前高校の入学式思い出すなあー、ドクを見た一瞬 マネキンが歩いているって思ったなぁ、こんな人間いるんだって感心したのが、昨日の事のようだ。  今更だけどドクさぁ、おれの名前知ってるかあ、一回も呼ばれた事無いし、世紀(セキ)って名前だ、名前呼んでんくれ」と言って笑った。 「セキか、初めて知ったよ、わかった」と僕も笑いながら言った。  セキは僕の腕時計を一瞬見てが何も言わなかった。
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