信一 再び維士と会えた

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 会えなくなって丸3年ドクはたぶん4年生になるはずだ、後1年でこの校内で探す事が出来なければ、もう探しようが無かった。  3年間、休みの日は東東大の構内散歩だった。頭の中から溢れるドクを忘れる事が出来たら、どんなに楽か、、ドクの絵に見るたび引き込まれて、儚げな青年に魅了され、少しの楽しさもなく、大声で泣き叫んだら楽になれるかとか、無意味な事とか、色々考らさる散歩も苦しい苦痛だ、アルコールが飲みたい、飲んで忘れたいなあと思った。  門から目立つ2人が来た。  ドクが来た。  思わず声をかけたら隣のSPがスッうとドクの前に立った。  一瞬なんだとおれは思った、良く見るとSP ではなく友人であろう、背が高く体もがっしりした見た目の良い青年だ。  「ドク、話がしたい、時間くれ」と2人が過ぎないうちに、会えた動揺を隠し直ぐ声をかけてた。
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