信一 再び維士と会えた

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 大学から直ぐの高級マンションだった。学生が住む所に見えなかった。おれの家と同じくらいセキュリティがしっかりしていた、聞きたい事だらけだったが、「メールする」とおれが言って別れた。  一瞬写真を撮られた気がした。ここ芸能人が住んでんのかあ、なんか人の気配多いなあと不思議な一角だった。  ドクに会えた喜びで注意力散漫で、もっと気づけたはずの事を気づかなかった。  夜、何度考えても、何もわからなかった。ドクの気持ちを知りたいと思った。 怒りも笑いも何も感情出さなかった。(おれを頼りたい)って言った顔は何処にもなくなっていた。おれが変わって見抜けなくなったのか、ドクが変わったのか、3年も経つとあたり前か、、、、アルコールを飲んでいてもはっきりしているつもりの頭は、機能しなかった。
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