信一 再び維士と会えた

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 もうすぐ4年生になります。まだ就職先決まっていません。お母さんの為には、なるべく早く見つけ様と思ってます。なんの変わり映えしない毎日です。」と、ざっくりと3年間の事を教えてくれた。 ドクの腕時計が、おれの目に入った。  何も引っかかりがない表面の表面の話だった。  おれも、おれの仕事の事を言おうとしたら、うどん作るから、食べて行ってと言われて、これといって、絵を見せてきた。  凄すぎて声が出なかった。明るい色彩だ、けど心が不安になる絵だ。一本の木が幹にある口で明るい日差しの中で叫んでる絵だった枝には枯れ葉一枚ついていない、枝の先が枯れかかっているのもある 右下にドク 米粒もある 暫くして (うどん出来ました)と、はっとして絵を返した。  どうしても絵が欲しい、心臓がバクバクしている。たぶん20分くらいは見入っていた。もっと見たいと思った。
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