2話 ブラック爆誕

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「ブラックになったんだから、飛び下りても大丈夫よね?」 (……うっ)  二階からの高さにちょっぴり怖くなったフローラは、まずはブラックの力を確かめてから下りることにした。 (あれにしよ)  バルコニーの角にあった空の素焼きの植木鉢。その植木鉢の縁に手をやり、力を込めた。 (──!!)  植木鉢はいとも簡単に、粉々に砕けた。 「すご……!」  ブラックの力は本物だと確信したフローラは、バルコニーから思いっきり飛び下りた。 「ヒャッハー!」  鍛えられた武人みたいに綺麗に着地した。  足をひねらなかったし、ジンジンしていない。 (すごい……! 気持ちいい!) 「さてと……!」  フローラはスカートの裾をはたくと、王宮内にある神殿に向かった。
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