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「ブラックになったんだから、飛び下りても大丈夫よね?」
(……うっ)
二階からの高さにちょっぴり怖くなったフローラは、まずはブラックの力を確かめてから下りることにした。
(あれにしよ)
バルコニーの角にあった空の素焼きの植木鉢。その植木鉢の縁に手をやり、力を込めた。
(──!!)
植木鉢はいとも簡単に、粉々に砕けた。
「すご……!」
ブラックの力は本物だと確信したフローラは、バルコニーから思いっきり飛び下りた。
「ヒャッハー!」
鍛えられた武人みたいに綺麗に着地した。
足をひねらなかったし、ジンジンしていない。
(すごい……! 気持ちいい!)
「さてと……!」
フローラはスカートの裾をはたくと、王宮内にある神殿に向かった。
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