【Next step study zero:clinical education of love ~鬼指導教官じゃなくなった人に・・・】

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「今日の袴、似合ってる。」 『・・・ありがとう・・・』 「神林さんは、高山市内の回復期リハ病院に就職するんだよね?」 『うん。そう。実習で回復期リハビリを経験できなかったから。坂上くんも確か下呂市内の温泉病院だったっけ?』 「そう、下呂。温泉に併設された病院で、全国から療養目的の患者さんが集まってくるから勉強になると思って。」 一緒に勉強していても国家試験に関する話ばかりしていたから、こういう話を本人と直接のんびり話すのは初めてかもしれない。 『温泉か~。いいね。全国的にも有名だもんね、下呂温泉。高山から車で1時間もあれば楽々行けるのに、あたし、行ったことないな。』 「神林さんが良かったら、おいでよ下呂。街中も色々なお店もあるし、案内するよ。」 下呂温泉。 TVで観光客が街中を楽しそうにぶらぶらしながら歩くのを見ると、今度行ってみようといつも思ってた。 でも、大学生活も何かと忙しくて行けていなかった。 一緒に勉強して結構な時間を一緒に過ごしていても気疲れしない坂上くんなら、一緒に下呂温泉巡り、楽しいかもしれない でも、一緒に下呂温泉巡りって、 よく考えてみると、なんかデートするみたいじゃん TVで見た下呂温泉街中継でも、美味しそうな湯上りソフトクリームをいちゃいちゃしながらシェアする男女が映ってた 坂上くんって優しくて気が利くし、 絵里奈もなかなかイケメンって騒いでた 後輩から告白される場面も見ちゃったとも大騒ぎしてたっけ でもそういうことを知っていて、 ここで簡単に “下呂温泉、一緒に行きたい!” って宣言したら、マズイいんじゃない? 『下呂温泉行きたいけれど・・・彼女さんとかいたら、誤解されたりするんじゃ・・・』 「彼女・・・いないよ。だって」 『えっ?』 告白してきた後輩と付き合ってるんじゃない?って絵里奈は言ってた でも、坂上くんは、彼女いないって言ってる じゃあ、いいのかな? でも、多分、下呂温泉巡りはデートだよ? デートってもっと、関係が近い人とするものじゃ・・・ 「俺は・・・・神林さんの・・・」 神林さんの・・・ あたしの・・・ 「神林さんのこと・・・好」 「スキとか言うなよ。」 『えっ?』
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