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ここはとある公爵令嬢の家
ここにもうすぐ30才になるお嬢様がいた。
普通なら30才になったらお嬢様と呼ばれるのにはおかしな年齢ではあるが…
それもそのはず彼女はその歳でいまだに結婚出来ていないのだった。
これまでに幾つかのよい縁談の話は合ったのだがどれも家のための結婚ばかりでそんな家のために結婚はしたくないとの一点張りで結婚はしてこなかった。
そのせいか嫁に行き遅れてしまいもうすぐ30才になるにも関わらず女性は結婚になんて元々、興味を持っておらず結婚なんてしなくてもいいと思っていた。
「メアリー…いい加減、結婚しないのか?」
「お父様…言ったでしょ…私は結婚なんて興味がない上にしたくもないの!」
「はぁー」
そんな女性に父親はほとほと困っていた。
そんなある日のこと
城から使いの者が来てベレト家の扉が叩かれて使用人が対応し応接室に通した。
使用人は城の使いの人を椅子に座らせて他の者がお茶を入れているうちに他の使用人がゼパル・ベレトを呼びに行った。
使用人がゼパル・ベレトが居る書斎のドアを叩いてゼパルが居るのを確認してから部屋に入って用件を伝えた。
「失礼します…旦那様…城からの使いの方が来られております…」
「城からの?」
「はい…すでに応接室にお通ししてあります」
「用件は?」
「それが…直接…話したいとのことで…伺ってはおりません」
「そうか…わかった…直ぐに行く…」
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