2「苛立ちの日々!」

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2「苛立ちの日々!」

ひかる(義理の父の善治(よしはる)は機械の部品等の梱包仕事の工場勤めをしています。今年で49才。それまで疲れた顔なんてほとんど見た事がなかった父だったけど、お母さんと離婚したせいか何かとビールやお酒をやたらと買うようになり、いつも不満げに帰ってくる!だけど疲れの原因はたぶん僕にあるんじゃないかと最近なんとなくわかってきました!二人で暮らすようになって半年近くたちましたが、相変わらずな日々が続いています。) ひかるが、押し入れの中でしばらくうつらうつらしていたら、いつもの善治の罵声で目が覚めた! 善治、押し入れのドアを足で思いっきりガンとけった。 善治「何をしとるんだおまえは、飯の用意もせんと!いつも、俺が帰ってくる前につくっとけっと言っとるだろ!(# ゚Д゚)」 ひかる「ご、ごめんなさい・・・!」 心臓がバクバクととっさに謝ることしかできないひかる。 善治「この出来損ないが!(# ゚Д゚)シャワーだけ浴びてくるで、なんか作っとけよ!!」 善治がそのままタオルを持つとぶつぶつとお風呂場の方に向かっていった。額にしわをよせて、敵意丸出しのような眼鏡から透ける冷たい視線はひかるにはすごく鋭くみえた! ひかるはふいの善治の勢いに、震えながらもすぐに冷静を取り戻してお勝手にいって冷蔵庫を開けた。 ひかる「って、何を作ればいいんだ!なんにもないよ!」 台所の机の上には、白いビニール袋に大量に買い込んだビール缶がのぞいていた!その横に黒い皮財布も置いてあった。 ひかるは、少しの間ちらちらと震えるようにお風呂場のシャワーの音を聞きながら、ゆっくりとそれに手を伸ばした! eef62101-bc0c-4509-b033-d6dfd80ea8be
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