目撃者たち

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「玲子さん、恭平くん、湊さん、ありがとう。私、全くノーダメージだから心配しないで。明日からもよろしく」 「あーあーあぁぁ…そういうところはホント心配だわ、夕月」 「俺もそう思います。玲子さんだったら、俺たちが引くくらい林と斉藤の悪口を言いまくってスッキリするだろうから、それに付き合って‘ハイ、おわり’で納得出来ますけどゆうは何も言わない」 「悪口を言うに相当しないもの。それ以下」 私がそう言うと 「夕月も間違ってない…悪口は言うのも疲れるんだろ?」 「うん、そうです」 「でも一人になれば必ず思い出して悲しくなったり悔しくなったりする」 「…その時はその時です」 「そう言って一人で涙が枯れるまで泣いたり、胸の奥底に気持ちを閉じ込めて年月が経つのを待つのは間違い。それは夕月の間違いでやってはいけないこと」 湊さんは全ての言葉が私にきちんと届くのを見守るかのように、隣から私を見つめる。反対側からは玲子さんと恭平くんの視線も感じ、私は枡を眺めたままとりあえず頷いた。だが‘とりあえず’がバレているのか、誰の視線も動かず私に刺さったままだ。 「えっと…年月というのは大袈裟すぎますね?月日くらい?…いや…ややこしい気持ちは年越しはせずにガンバリマス…」 「「「どうやって?」」」 やっぱり面倒な目撃者たちなんじゃない?数時間前にフラれたばかりの私に何をどうしろと言うのだ…
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