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「ゆう、交代。俺も座る。座面が大きくて良さそう」
「やだ」
「何で?」
「私が座ってるから」
「一緒に座る?」
「絶対やだ」
「買う?」
「買う」
「俺も買おうかな…交代」
「やだ…恭平くんも買うの?」
「座ってから決める」
「恭平くんは座れません」
「何で?」
「見えないの?私が座ってるから」
「仕方ないなぁ…膝の上か…」
好きトークを間違えてしまったようなので、とりあえず‘やだ’と言ってやる。
「乗らないでよ?恭平くん、大きいんだから無理」
「ははっ、どうしたらそんな思考になる?ん…こうだけど?」
体が宙に浮いたと思ったら…ぽすっ…恭平くんの膝の上に収まってしまった。
「…頭…ダイジョウブ?」
「大丈夫…いい沈み方…これいいな、ゆう」
「ソウデスネ」
慌てるのも恥ずかしいので静かにそっと彼の膝から下りた…何がしたいんだ、恭平くんは…そんなにこの椅子に座りたかったのか…
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