接近者たち③

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「ゆう、交代。俺も座る。座面が大きくて良さそう」 「やだ」 「何で?」 「私が座ってるから」 「一緒に座る?」 「絶対やだ」 「買う?」 「買う」 「俺も買おうかな…交代」 「やだ…恭平くんも買うの?」 「座ってから決める」 「恭平くんは座れません」 「何で?」 「見えないの?私が座ってるから」 「仕方ないなぁ…膝の上か…」 好きトークを間違えてしまったようなので、とりあえず‘やだ’と言ってやる。 「乗らないでよ?恭平くん、大きいんだから無理」 「ははっ、どうしたらそんな思考になる?ん…こうだけど?」 体が宙に浮いたと思ったら…ぽすっ…恭平くんの膝の上に収まってしまった。 「…頭…ダイジョウブ?」 「大丈夫…いい沈み方…これいいな、ゆう」 「ソウデスネ」 慌てるのも恥ずかしいので静かにそっと彼の膝から下りた…何がしたいんだ、恭平くんは…そんなにこの椅子に座りたかったのか…
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