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「俺がゆうをもう好きなのはバレてる…でもまだ言わないって言っただろ?」
コクン…言ったね。
「ゆうが戸惑っていることがわかっているから言わない。ゆうが俺にまだ‘好き’を求めていないから言わない。ゆうは…今は一緒に出掛けて、笑って、美味しく食べてっていう相手が必要で‘彼’を求めていないから言わない。ゆうが少し先へ進む時にちゃんと‘好きだ’と伝えるから…今は今まで通りだ」
「…でも甘いでしょ?」
「それは生理現象」
「…仕方のないもの…と?」
「うん…今まで通りと言いながら…ごめん、謝っておく」
「どういうことかな?」
「今まで通りにするんだけど…ゆうが今朝から今まで以上に、異常に可愛いワケだ…」
「私…漢字変換頑張った」
「ほら、可愛い」
「…もおぉ…私はどうすればいいのでしょう…?」
「どうもしなくていい。戸惑っていることも、ドキドキすることも言ってくれたらいい…それだけ。さあ、行こうか…また腹のタイムリミットがくる」
チュッ…
「あーぁーそれは反則、罰金、退場だよ」
「ごめん、ごめん…罰金までにして。何が食べたい?ゆうの気分で決めていいから」
頭にキスを落とした恭平くんに抗議すると、キスした場所をグリグリと撫でながら彼が私の顔を覗き込む。近いって…
「とっ…とにかく部屋行くんでしょ?ご飯?」
「部屋行って、車置いて飯」
予定通りにするらしい恭平くんと再び車に乗って彼の部屋を目指した。
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