揺れる者たち

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「夕月ちゃん、その仕事のあとうちに来てくれたらいいんじゃない?近くまで来るんだから」 「そうですね、ふらふらの時にいただきます。3日と4日なので4日に来ますね。マルゲリータを楽しみに頑張ろっと」 「3日から店は開けてるから」 「わかりました。時間はもっと早いです…えっと、18時に終了という予約の取り方なので、その後伺います」 「お待ちしてます」 久世さんと約束していると、もう楽しみになってきた。 「湊さん、ありがとう」 「うん?何が?」 「新しいお店を紹介してくれて、それがまた楽しみになって嬉しい」 「また紹介する」 「うん。もうね…こうして楽しみが出来て、仕事も周りのみんなのおかげで順調で…ショッキングなことも起こるのが人生だとは実感したけど…こうして働いて食べて寝て生きていけると自信が持てました」 ほんの少し頷いた湊さんは猪肉シュウマイをポン酢で食べると、熱いうちに食べろという風に私にシュウマイの乗るお皿を私の方へ僅かに押した。 「これってビール用のお料理?」 「ワインでもいける。白、飲む?赤?」 「湊さんは?」 「僕は夕月と話して食事しているだけでヒーリング効果が絶大だから、1杯目のビール以外は何でもいいけど…そのパクチーには白?スパークリング?白か…」 彼は私の食べていた蒸し鶏とパクチーのサラダを指さした。 「私はあと1杯だけでアルコールは終了です。白、いただきます」
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