SS⑧

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さすが夕月だと思う。住まいに関しては、そう前もって考えずともうまくやっていけると感じている。 ‘パッと思いつくアイデアで、もしここで仁と3人で生活し続けるにはどうする’という僕の質問に的確に答える夕月は、僕が大好きで愛してやまない夕月だ。あれこれと、たらればを並べて‘小学生だったら~’とか‘子どもが増える可能性は~’とか言うことなく、穏やかな口調ながら質問の答えをはっきりと口にするところが本当に素敵だと思う。 今言ったことが正解かどうか、現実になるかどうかが重要ではなく、夕月が僕に自分の考えを言えるところが一番重要なんだ。 授乳を終えた彼女は当たり前に 「はーい、仁。ごちそうさまでした~お父さんのところへびゅーん」 と仁を僕の胸に抱かせると 「この距離感じゃなきゃね」 そう言って微笑んだ。 「お母さんたちの交代引っ越しもいいアイデアだけど…10歳くらいまではこのままで十分だと思うな」 「それにも賛成。もしかしたらこのままで、仁が上に部屋をもらうかもしれないぞ」 「わぁ、そういうのもありかなぁ…未来の選択肢がたくさんあるって幸せだね」 fin.
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