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「えぇー?ホントに?ボクは別にいいと思うけどなぁー、結婚してるなら確かにちょっとアレだけど、彼氏いるくらいでそんな気にする?友達の彼女とかでもないんだし」 「オレは、気にする…、というか、めんどくさい。いちいち比べられたりされんのかなーって」 「それは元カレでも一緒じゃね?斉藤も言ってたけど、友達とか知り合いの彼女じゃなきゃオレは行くかな。どこの誰だか知らない男に遠慮しねーし、ちょっと人のものに手ぇ出すの、興奮しない?」 「はぁ?マジか?オレ彼女出来ても長田には絶対紹介しない」 「だから身内の彼女には行かないって。ところで湊は?今彼女いないんだっけ…」 「オレはデビューするまで彼女つくらない」 「何だそれ、バカじゃねーの」  やっと矛先が逸れた。  当事者であるはずのオレがずっと黙り込んでいるのもお構いなしでまぁ勝手な事ばかり言いやがる。オレが考え過ぎなのか、こいつらが考え無さ過ぎなのか。まぁ他人事ならきっとオレも面白おかしく冷やかしてネタにしてたろうな。そんなもんだし、実際、そんな大したことじゃない…。  次のライブにも英理奈さんは一人で来てくれた。  翌日朝から予定があるからとその日の打ち上げは断られた。予定が何なのか気にはなったが聞けなかった。  打ち上げ後、常連の女の子の一人に誘われて何となくついて行ったけど、どうにもその気になれず酒の飲み過ぎを言い訳に途中で寝たふりをした。
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