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「の、呪い!?」
「恋愛面において本来の俺と正反対の性格になる呪いだ。」
「どういうこと!?」
「本来の俺は女性とうまく話せない。それなのに呪いを受けて複数の女性と同時進行で関係を持ってしまうようになった。」
一紫は苦しげに言った。
「そんなこと・・・。」
「信じられないよな?からかってると思われて当然だよ。でも本当なんだ。」
身長が伸び縮みする温泉があるくらいだ。本当なのかもしれない。
「確かに一紫はチャラいって言われてたけど、付き合ってた時も今もそんなことない。それが本来の一紫なの?呪いが解けたってこと?」
「そう。でも一時的なことなんだ。ある条件を満たすと呪いが解ける。」
「条件?」
「本気で人を好きになること。」
「!?」
「舞白を好きになって本来の自分に戻れた。舞白と過ごした時間は本当に幸せな時間だった。でも元に戻れる時間は半年の期限つきだったらしく俺はまた自分とは正反対の男になってしまった。しかも本来の自分の意識も残ってるんだ。大好きな人を傷つけているのにどうすることもできない。残酷な呪いだよな。」
彼はぷるぷると震え今にも泣きそうだった。
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