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「!?」
「好き同士だからってこんな付き合いしてたら駄目だ。わかってたのに気づかない振りしてた。一緒にいてもお互いどんどん辛くなるだけだ。複数女性と遊びたい為の嘘だと思われて当然なのに舞白は俺の話を信じてこんな俺と一緒にいてくれた。舞白は素晴らしい女性だ。ふさわしい男と幸せになってくれ。」
「何言ってるの!?私は一紫じゃなきゃ駄目なんだよ!別れるのは絶対嫌!」
一紫は私を痛いくらいに強く抱きしめると涙を浮かべながら深く熱く口づけてくれた。
次の週末、一紫が温泉に来てくれるか不安だったけれど術のお陰で来てくれた。脱衣所に彼の服があるのを確認して入場し露天風呂に向かう。
お湯に入り奥に進んでいくと奥にいた一紫が近づいてくる音がする。いつも元の彼に戻るのはお風呂を上がってからなのに今日は早めに戻れたのだろうか。なんだか最近お湯が温めになっているので何か関係があるのかもしれないなどと思いながら私も彼の方に向かう。
「君は誰?」
「キャッ!」
目の前にいたのは見知らぬ小柄な男性だった。慌てて体を隠す。
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