秘湯 身長自由自在温泉

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靴をかかと履きにしとぼとぼ歩く。ノーブラ&ノーパンで街を歩くなんてスースーしてとてつもなく落ち着かない。ただでさえ目立つ服装をしているので人々の視線が痛い。 ファストファッション店に飛び込み服を購入し着替えると少しホッとする。キッズサイズではなくレディースサイズの服を選べる喜びを感じている余裕はなかった。 ───とにかくあの人と連絡を取らなくちゃ。 連絡先は削除したけれど会社のメッセージグループに入っているのでそこから連絡出来るはずだ。 するとなんと向こうから『今すぐ会えない?』とメッセージ が届いた。 別れを告げられた場面が蘇り心が拒否反応を示す。けれどもそんなことを言っている場合ではないと気持ちを震い立たせる。 一紫(いっし)はどうして私に会おうとしているのだろう。私があの温泉にいたことを知っているのだろうか。 待ち合わせ場所はよくデートをした公園になった。 ───もう来てるはずなのにいない・・・からかわれたのかな・・・。 気持ちと共に体が地面に沈んで地球の裏側まで行ってしまいそうになったところで『舞白(ましろ)!』と名前を呼ばれて振り返るとそこにあの人・・・一紫がいた。
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