死に体

死にたい人ほど死なず
死にたくない人ほど死ぬ
この世は誰かの見えざる手で動いているようだ

死という概念がスマホの近くに潜んでいる
噛みつき襲う　そんな戦闘態勢なのに
気づかないふりをして過ごしている
こんな生活を死ぬまで続くのか

死にたい人ほど死の匂いを嗅ぎ
死にたくない人ほど生の臭いを嗅ぐ

死という物体が背中に張り付いている
侵食し、乗っとるそんな臨戦態勢なのに
気づかないふりを演じている
こんな生活死ぬまで続くのか

死にたい人は口から邪を入れ
死にたくない人は口から邪を吐き出す

死は幸せなのか
生は不幸なのか
哲学をしているわけではないが考えてしまう
死はとんでもない塊だ

死にたい人は死が右隣
死にたくない人は死が左隣

死は考察しがいがある