レミ16歳

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「ぐだぐだ喋ってないで、早く挿れろよ」  そう言い捨てると、筋肉質な腕が背中から俺を抱え込む。すでに固く立ち上がっていたそれは、熱を持った内側に難なく潜り込んだ。 「……あっ、はぁ……んっ」  ぴりぴりとした快感が、背筋を駆け抜ける。  俺の襟足にジェイドが顔を埋めた。首筋に落ちる、熱い吐息。  ジェイドに熱を感じるのは、とこの息くらいだ。  ――レミ様。  さっきより少し余裕をなくしたその声が、俺の名を呼ぶ。 「……動いてもいいですか?」 「いちいち聞くな、馬鹿が」  いくら罵っても、ジェイドは決して態度を変えない。優しく、労るように、守るように、俺を抱く。 「んああっ……気持ちいい」  感じるままに言葉に出した。  このくらいのサービスはしてやる。俺が喘ぐと、ジェイドは喜ぶ。態度には出さなくてもそのくらいはわかる。 「ジェイド、もっと、奥に」  耳元に早まる吐息。背中に汗が落ちる。その頑なな冷静を失わせてやりたい。 「あっ、あっ、もっと、激しく、して、お願い」  ――レミ様、もう。  絞り出すように名前を呼び、その腕が俺を抱え込む。  下腹部にぶわりと広がる熱い熱。ジェイドが達すると同時に、達した。大事なものを守るように、その腕がぎゅっと俺を抱え込む。  イッたあとの気だるい余韻を、その腕の中で過ごすのはけっこう好きだ。俺がぐっすり眠りにつくまで、ジェイドは俺のそばを離れない。 「可愛い。本当に、どうしようもなく。永遠に朝が来なければいいのに」  ジェイドはベッドの中でだけ、俺にそう囁く。  愛されている。それを知っている。  知っていながら気づいていないふりをして、その愛を利用する。  ジェイドもそれを知っている。  知りながら、ただ静かに、頑なに、叶わない愛を注ぎ続けている。
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