Cry Baby Cry

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 果林ちゃんは僕の使ってる小瓶を持って戻ってきた。  バニラとキャラメルの甘い匂い。 「気に入ったならあげる。それ」  えー、いいの? と果林ちゃんが顔を輝かせる。  クールな果林ちゃんが甘ったるい匂いをさせてたら、また変な男が寄って来ちゃうかな。  三神くんには絶対に見抜かれる。  何? それマーキング? って。 「おそろいっていいね。すごい。女子っぽい。しーちゃんとおそろいだ」  そうだよ。果林ちゃん。  べたべたに仲良しになろう。  僕はこのときに選んだ。  果林ちゃんとセックスするより、果林ちゃんの女友達になることを。僕は選ぶよ。  女の子に生まれたなら、果林ちゃんみたいに生まれたかった。  頭が小さくて手脚が長くて、男の子みたいな女の子に。  Cry Baby Cry ! 《 完 》   
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