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果林ちゃんが女の子だってことはもちろん分かってた。
もしも男の子だったら好みのタイプだなって思ってた。
凜として涼しげで手脚が長くて。潔いくらいのベリーショート。
果林ちゃんは氷の女王様のように男前な女の子だった。
でも、僕と三神くんは知ってた。
冷めたような佇まいが、実はただの人見知りだってことも。
安かったからって、バナナ一房をお昼ご飯に学校に持って来ちゃう、天然だってことも。
果林ちゃんは一部の男子と女子からビッチとして扱われていた。
それはある意味で本当だったし、ある意味では全くの間違いだった。
氷の女王を、ゲーム感覚でおとしにくるハイエナのような男子たちを、果林ちゃんは上手くあしらうことが出来なかった。
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