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「田所さんと働けてるの嬉しいです。勉強になるし。」
笑いすぎて、目じりの涙を拭いながら言うと、田所さんが会釈をする。
「中野さん、短い間にシステムの知識めちゃくちゃ習得してますよね。独学?」
大畠さんに聞かれて首を振り、これ見よがしに田所さんを指し示す。
「ここにおわす、田所師匠の教えのおかげ。」
「えぇ!田所さん、教えてくれたりするんですか?」
「そうなの!しかも教え方上手で、仕事任せてくれて、フォローもしてくださる!すごい楽しい!」
「えぇーいいなぁ!俺にも教えてください!」
大畠さんが田所さんに迫り、田所さんが困ったように私のほうを見る。本気で頼まれているのか、この場限りの発言なのかを測りかねていることが分かり、
「大畠さんがサポート課に異動になったら、ぜひ、教えてあげてください。」
と助太刀すると、田所さんがコクリと頷く。
「お待ちしています。」
田所さんが大畠さんに向かって丁寧に頭を下げながら言うから、大畠さんが慌てて、
「あ、その時はどうぞよろしくお願いします。」
と頭を下げた。
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