*《前半著者》蒼乃穂雪さん*

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 エネルリアは大枚をはたいて自国に呼び込んだ技術者が、すんなりと秘術を提供すると考えている。  それもそうだろう。なにせこの技術交流は国内総生産比にして七パーセントもの金額を、エネルギー企業大手〈ショトレ〉に支払うことで最終合意に至ったからだ。 「ま…私に手を尽くす義理があれば、話は別だったんだけど」  こうして、親善大使のシエルは研究所から姿を消した。 消息を眩ました彼女の行方を追って、大規模な捜索隊が編成されたにも拘わらず、発見には至らなかった。
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