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待ち合わせ
俺はイルミネーションが光る都会の街中に立っていた。スマホを出し、LINEを開く。
『何かあった?』
今、ここで彼女と待ち合わせしている。あの人は几帳面で優しい人だ。いつもは遅れたりなんかしないのに…。
何かトラブルでもあったのだろうか。
数分待っても既読はつかない。ただただ心配で、不安になってくる。
そして、待ち続けた結果、人気のない光の中であいつを見つけた。
俺は走る。あいつも気付いて走ってきた。
あいつの方が速い。顔がどんどん近づいてくる。
全てがスローモーションに見えて、最後にはっきり見たのは
……………ずらりと並ぶ鋭い牙だった。
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