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「可愛いよー可愛いよーあー猫ちゃん最高」
我ながら甘ったるい声を出して猫をスリスリする。もふもふの毛並みに癒される時間は何事にも変え難い。
「あれ、雪村さん?」
すると聞きなれた声がした。
「甲本君。どうしてここに?」
私服姿の甲本君がそこにいた。え。今の見られた!? 見られた!? きゃあああ。恥ずかしすぎるんだけど。なんとなく気まずそうな甲本君は私を見て微笑んだ。
「猫、好きなの?」
「うん。甲本君も?」
「好きだけど、俺はここの客じゃないよ」
「え? どう言う事?」
「ここ。俺の家。猫カフェも、占いも、俺の両親がやってるんだよ」
「え?」
「知らなかった?」
「ええええええええ!?」
絶叫する私。嘘でしょ!? ここ、中学生の頃から通ってたよ!? かなりの常連だよ!? お小遣いはほぼここに来ることに費やしてきたレベルだよ!?
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