君がくれた笑顔はナミダの味がした

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「目がキラキラしてるね、雪村さん。あげるよ。これがあれば笑顔ができるから。明日俺が話しかけてチェックするね」 「お金」 「いいってば。試作品だから」 「甲本君……」 「また、お客さんとしてきてくれればそれだけで嬉しいから。雪村さんが来ると猫たちも喜ぶんだ」 「そうかな?」 「うん」  飼い主さんにそう言ってもらえると、嬉しいなあ。なんだか胸が熱くなるのを感じながら、私は頭をペコリと下げてそれを受け取ることにした。
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