14人が本棚に入れています
本棚に追加
夢結の泣き顔
俺が不機嫌なのは当然夢結に伝わってしまい、その後の作業…ふたりとも、無言。
空気、すっげぇ重たい。
せっかく夢結んちいるのに。それも、いい匂いの夢結の部屋で、ふたりなのに。
悪ぃことしたな、って思うんだけど、素直になれねぇオレ。
あー…サイアクだ。
せっかくのいい雰囲気、ぶち壊したのオレだよな。
てか、夢結のママがあんなこと言わなけりゃオレだって…
「…あの」
絵筆を持って、俯いたままの夢結。
「あ?」
「…ほんとは…嫌いだった?」
「何が」
夢結が勇気出して話しかけてくれてんのわかってんのに。声、震えてるし。
バカなオレは、つっけんどんな言い方しかできねぇの。
「…ゼリー」
「あんま食わねぇ」
なんでこんな言い方しかできねーかな、オレ。
ホントは大好きなくせに。オレの大バカ者。
「…ごめんね」
え?…どーしよ、夢結泣きそう。
オレのせいだ。
かわいい夢結の笑顔消しちゃって、こんな顔さしたの、オレの責任だ。
オレこそごめん、って言え!オレ!!
最初のコメントを投稿しよう!