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Facebook菩薩ゲーム1.まずはマイルールの設定
以前、数ヶ月間だけFacebookを利用していたことがある。目的はオンラインサロンに入るため。ただそれだけ。やめた理由は、Facebookのシステムが私に合わなかったから。
Twitterやnoteは勝手にフォローできるから楽でいい。しかしFacebookは違う。
Facebookでも勝手にフォローはできるが、「友達申請」された場合は、いちいち承認・拒否・無視を判断しなければならない。
しかもほとんどがビジネス勧誘かエロティックお姉さんのアカウント。1人1人まじめにチェックしていたから、とんでもなく疲弊した。
嫌な思い出しかないFacebookなのだが、少し前に再挑戦を試みた。その理由は以下の4つ。
・地元で活動しようと思ったから。
・リアル物書き仲間がほしくなったから。
・バツイチ仲間(女性)もほしいと思ったから。
・コミュニティー活動に関わりたくなったから。
「地元」「リアル友達」「コミュニティー」に特化したSNSといったら、そりゃFacebookだろうと。Facebookには「グループ」というものがあったはず。そこで物書き仲間やバツイチ仲間、いろいろな趣味の仲間を探そうじゃないかと、私の意欲は大いに高まった。
*
再挑戦するのはいいが、前回と同じ轍を踏んでは進歩がない。「迷う」ということが、私にはとてもストレスになる。だから迷わないように、あらかじめマイルールを決めておく。
・友達申請については、基本的に全部受ける。
・Messengerも受け入れる。
・Facebookに記載している以上の個人情報は教えない。
しかしMessengerは鬼門である。
本音を言えば、Messengerでのやりとりはしたくない。
社会人としてのマナー的な挨拶や、何か活動をする上での打ち合わせに使うならともかく。ああいうチャット形式で雑談が始まったら、どうやって終わらせようか悩んでしまう。
最初から「雑談お断り」と書いておこうかとも思ったが、リアル仲間を増やしたいのに壁をつくるのも本末転倒かと思ってやめた。雑談から生まれる繋がりもあるかもしれないし。
それと出会い系について。
これも「お断り」にしろ「受付中」にしろ、意思表示は一切載せたくなくった。理由は2つ。
理由1は、もしも元夫がこれを見たときに、どういった類にしろ、感想を持たれたくなかったから。過去があって現在があることは仕方がないこととはいえ、元夫とのことが今の私に影響していると思われることは不愉快の材料になる。
理由2。恋愛というのはやりたいと思って始めるものではないし、やりたくないのに止められないというパターンもある。だから「お断り」も「受付中」も、無意味の看板なのである。
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私は以前から、「浄化」をテーマに生きているふしがある。
自分のストレスの浄化もだし、ケンカモードの空気が私の言葉によってスッキリとなくなり、むしろ仲間意識が強くなったときなどは、得も言われぬ幸福感を覚えた。
そんな私だから、浄化を体現している人には強く憧れる。
例えばインド独立運動の指導者、ガンディー。対立はしない。怒りをベースにもしない。対立しなければ争いは生まれない。そしてみんなが幸せになる方向で活動する。非暴力不服従――暴力はしない、不当なことには絶対に従わない。実際それで本当にインドを独立に導いたのだから尊敬する。
「対立しない」は、私も意識するようになったもののひとつである。それからエゴを消すこと。エゴは「苦」の原因になるから。――これはブッダが言っていたこと。
もしもFacebookやMessengerを通じて、とても面倒くさい人が絡んできたらどうするか?
やはりネガティブに返すのではなく、浄化するように努めたい。仏教的に言うなら、おこがましいけども、苦を取り除くとか救うという感じ。その人の厄介な部分は、抱えている苦ととらえることもできる。
今は厄介な人かもしれないが、のちのち私のいい仲間になるのだ、と思って接してみるのもいいだろう。これはそのとき再読していた田村由美のマンガ『BASARA』の影響である。とても面倒くさいヤツを、更紗(タタラ)と仲間たちがいいヤツに育ててくれた。
Facebook再挑戦を決めた自分に言い聞かせる。
――これは菩薩ゲームだ。
菩薩にもいろいろと意味の違いがある。
お釈迦様がまだ悟っていない王子時代の姿だとか、悟りをめざそうとする者は皆菩薩であるとか、すべての衆生を救いたいと誓願したら菩薩なのだとか、いろいろ。
私がこれから心掛けることは、来る者拒まず、すべて菩薩の精神でくるんで打ち返すこと。
逃げずに向き合う。厄介な部分は浄化に努める。どんな相手も、将来自分の良き仲間となるように。
*
アカウント登録し、早速プロフィールを整える。
バツイチ女性と親しくなりたかったから、プロフィールにはバツイチで独身である旨を書いた。――が、多分、これがいけなかった。このあと私のもとには、続々とバツイチ男性からの友達申請が届くのだった。
そのトップバッターが、国際ロマンスさんである。
巷では「国際ロマンス詐欺」が横行していると噂を聞くが、幸い私は詐欺被害には遭っていないので、「国際ロマンスさん」と呼んでおく。
早速菩薩ゲームのスタートである。
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