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 俺たちは昭和感満載の純喫茶から、これまた昭和感満載の古びた遊園地へと移動した。  遊園地にメイド姿、意外としっくり溶け込んで、今度は居心地が良い。 「あっちだよ!」  葉子は観覧車を指さすと早く早くと俺の手を引っ張った。  こ、これは……おじさん、女子高生と手を繋いでます。 「嬉しい?」  い、いや……うん、ちょっと嬉しい。  係員にチケットを渡して観覧車に乗り込んだ。 「なにしてんの?」 「え?」 「こっちに座りなさいよ!向かい合ってどうすんのよ!」  言われた通り葉子の隣に座った。葉子は俺に寄り添うと上目遣いで瞳を潤ませた。 「おじさん……」  これは!このシチュエーションはキスする流れのやつだよね! 「エロいこと考えてるでしょ」 「はへ?」  慌てる俺を見ながら楽しそうに葉子は言った。 「へーん、手玉にとってやった」
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