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 契約延長して4日目。相変わらず俺は手玉に取られ続けていた。けれどそれを楽しんでいた。 「おじさん、楽しい?」 「うん、すごく楽しいよ」 「そうなんだ……じゃあ生きて生身の女の子ともデートしなきゃね!」  そうだった。俺は幽体離脱中だということをすっかり忘れるくらい楽しんでいた。 「ありがと、おじさん!」  そう言うと葉子はすうっと俺の目の前から消えていった。葉子の居た場所に目薬が落ちていた。 「葉子……」  なんだよ、いきなり現れていきなり消えていくって……なんなんだよ。  俺は目薬を拾い上げ、口を半開きにしながら目に差した。  くそぉ……泣いているんじゃないぞ。目から目薬が溢れているんだ。  俺は激しい喪失感に襲われた。葉子の居ない世界、そんなのは要らない。  そう思った瞬間、俺は意識を失った。
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