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 葉子のリクエストで俺たちは昭和感満載の純喫茶に入った。メイド姿の女子高生とおっさんが入ってきたものだから、店内がざわついた。それだけでも恥ずかしいのに甘々なメロンソーダにストローが2本。 「ストローに口をつけて見つめ合うのよ」  言われた通りにすると、葉子は瞳を潤ませながら顔を赤らめた。そんな表情されたらますます恥ずかしいだろうがよ。先に言ってやる。 「な、なに照れてんだよ」 「う、うるさいっ」  ズ、ズズズズ。葉子は一息でメロンソーダを全部吸い込んだ。 「あああ、俺のメロンソーダ」 「へーん、手玉にとってやった。さあ次は観覧車よ!」
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