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実感の湧かない入学式
2020年4月、私は中学1年生になった。
正門前を抜けると大きな桜の木が何本も並び、春風とともに桜の花弁が宙を舞う。それが日光に反射し私達の入学を祝っているような気がした。そして私は小学校を卒業し中学1年生になる事を実感する。つい先日の卒業式では泣く人も居れば友達と一緒に写真を撮る人も居た。ちなみに私も数人の仲の良い友達と写真を撮って喜んでいた中の1人だ。でも、中学生になるといっても皆小学生のメンバーのまま中学生に進級するような形だ。理由は別に小中高一貫とかではなく、地区が同じことや少子高齢化が理由といった所。私の仲の良かった友達の1人は気が強い性格であまり周りからは好かれていなかった。だから頭のいい中高一貫の学校へ行ってしまった。
私は校門の前に着くとあみちゃんに会った。
あみちゃんは私の1番仲の良く、付き合いの長い友達と言っても過言では無いだろう。あみちゃんは保育園の頃から家で遊んでいた親友だ。
「おはよー!あみちゃん!」
「おはよーめあちゃん。遂に中学生だねぇー」
「ねっ!やばい実感湧かない(笑)」
「ね(笑)」
「そうだ!ここで写真撮ろ!この入学式って書いてある板バックに!」
「いいねー撮ろ!お母さん写真撮ってー?」
「OKー」
パシャッ。
それこそが私の中学校生活の始まりだった。
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