うまくいかない

2/10
前へ
/10ページ
次へ
「俺、告白されたわ。」 不意打ちだった。 いつもの高校の帰り道。 私は、彼と公園のブランコに腰掛けていた。 会話も尽き、夕暮れの紅に染まる2人。 そんな何でもない時間が 私はとても好きだった。 私たちは幼稚園からの幼馴染だった。 何をする時もずっと一緒。 一緒の学校に進学して クラスもずっと一緒で 時々喧嘩をしたって 次の日の朝に顔を合わせれば元通り。 男女だとか思春期だとか 他の人たちが感じるようなしがらみは 私たちには無縁なものだった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加