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信号機5
そんなんでも、今でもたまに側にいてくれるだけでいいと思ってしまうのは、やっぱりあの子のことが大切だから。
そう、だからいいんだよ。
勝手に惚気話でもなんでもしてよ。
私の知らない男の話、一緒にどこに行っただとか、ふたりで何をしただとか、自由に話せばいいよからさ。
そのたびに「寂しいな」って思っても。
そのうち私だって、あの子みたいに全然平気になっちゃうのかもしれないし。
哀しくなんてない、しんどくなんてない、寂しいなんてもう感じない、って。
そんな風に、なる日が来るって。
二人とも別々のとこだったけど、高校にあがってからあの子がはじめて付き合った男の子。その彼氏を紹介された時に、私、思わず「殺された」と思った。
中学の時の、あの子の彼氏たちとは違ったから。
中学の時は、あの子は男より私を優先してくれていたけれど、もう違ったから。
一番大好きな男の子なんだな、一番大好きな人なんだな、ってわかったから。
私のこと、もう大丈夫になったと思ったのかもしれない。
高校生にもなれば、私にもあの子以外に「すき」って言ってくれる人なんてすぐに表れて、平気になるだろうって思ったのかもしれない。
残念。
私はね、全然ダメだったよ。
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