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家族との再会
叔母の家で家族と過ごして、びるるんは、警戒心がなくなった。
気付いたらもう夕方になっていた。
流石にこれ以上滞在するわけにはいかなかった。家に帰らないといけない。だけど、この温かい空気から抜けるのが辛い。びるるんは、この気持ちと葛藤していた。びるるんの気持ちが通じたからか、リュウエイが、
「あーも夕方じゃねーか。このままみんなで、ユリアナのとこまで行こうぜ」
「そうね!あなた。こんな時間にびるるんを一人で返すわけにもいけないものね。それに……」
リュウエイとララノアの言葉でみんな揃ってびるるんの家に帰ることになった。
(ん?いや待てよ!!
私の前にいる人は確か皇帝だよね。ってことは……)
「伯母様、あの……」
「どうしたの?」
「皇帝陛下がいらっしゃるのに、宜しいのでしょうか?そっその……警備上の問題など……」
「大丈夫よ!世界一強いお方だもの。それに今は、一人の父親としていらっしゃってるのよ。だからみんなで帰りましょう!」
叔母から言われて皇帝の方を見ると、頷いてた。
だから、私は皆で帰ることにした。
道中は、ずっと皇帝と手を繋いで家まで歩いていた。その時の皇帝の表情は、とてもゆるゆるであった。
──15分後
「ただいま〜」
ドタドタドタドタ
「おかえり!怪我してない?」
そう声をかけてきたのは、商会主であるクリストフであった。
「はい!大丈夫ですよ。心配しすぎです。それに今回は、私以外にも人が居るのですよ」
そう言われて初めてクリストフは、親戚と皇帝がいることに気付いたのであった。
「さぁ皆様も上がってくださいませ」
そう言ってクリストフは応接間に案内した。
皆が席について一息ついた頃に、ユリアナがお茶を持ったメイドと共に部屋に入ってきた。
「おかえりなさい!そして、ようこそいらっしゃいました陛下」
ユリアナはそう言って、席についた。
「さて、ではこれからのことについて話すとするか」
お茶を少し飲んだあとに、リュウホウが話し始めた。
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