第7章 騎士団の体験訓練

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 4日間の騎士団の体験訓練は、あっという間に終わってしまった。  最終日の木刀による一対一の模擬戦には、手の空いている騎士団員たちも見学に来ていた。  初日に派手に暴れたわたしのことが早くも噂になっていたようだ。  相手の攻撃を最小限の動きでかわすたびに「おお!」という歓声があがる。   その一方で、「まるで猿回しだな」という声も聞こえた。  たしかに、若い娘が体の大きな男の力任せに振り下ろした刀を馬鹿にしたような顔でひょいひょいかわす様子は、見世物、パフォーマンスとしては痛快で見ごたえがあるだろう。  何なら、バック転でもしながら逃げたらさらに拍手がもらえるかもしれないが、それでは本格的に見世物になってしまう。  猿回し?わかってるわ。  この猿のような身軽さをどう騎士団で活かしていけるのか。  それをあなたがたに考えて欲しいわけ!わかる?  だからこそ、こうして能力の高さを見せつけているのだから。  勝ち抜き戦なわけではないので、わたしは2戦2勝したところで終わりになり、生徒たちの集まる後方に逃げ隠れた。  あまりしっかり顔を見られたり、素性をあれこれ聞かれると困る。  そんなわたしの代わりに、レオンが質問攻めにあっている様子が見えた。  わたしに関してどんな話をしたのか、実家に戻ったら聞いてみよう。  騎士団の体験訓練は長期休暇の後半にも開催される。  その申し込み手続きも済ませて、4日間の体験が終了したのだった。
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