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モフモフを探しに
モフモフというか、とりあえず動物に触りたくて仕方がない。
人間嫌いの私が、なぜ人間の王子と結婚することになるの。
しかも、私を食べるとか言ってるし。
爽やかな顔をしておいて、中身はがっつり男じゃない。
「動物なんて本能の生き物だし、俺は理性があるだけマシだと思う。」
「勝手に思わないで。」
「ん~、ご機嫌斜めのサラを連れて、今日は神獣様に会いに行く。…これなら機嫌なおる?」
「会えたらね。」
モフモフではないらしいけど、見たことのない生き物に会えるのは嬉しいわ。
「じゃあ、今から行こう。」
「え?今から?」
「ダメ?」
「駄目じゃないけど、大丈夫なの?」
「何が?」
何が…って、王子様としてのお仕事はないのかしら。
「無理はしなくていいわ。」
「してないよ。今週中に、神獣様にサラを見せないといけないし、それを今日にしただけ。」
「だったらいいけど。」
「じゃあ行こう!」
そう言って、アサヒは窓を開けた。
「出掛けるのに窓を開けてどうするの?」
私の質問に答える事なく、アサヒが私を横抱きにして窓から飛び降りた。
「キャーーーっ!?死ぬ死ぬ死ぬーー!!」
「高い所、苦手?」
着地してから聞いても遅いでしょ!
「苦手ではないけど、急に飛び降りたら誰でも焦るわよ!!」
「そう、苦手じゃなくて良かった。」
「何故?」
嫌な予感がする
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