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衝撃と激闘の新天地
『――きて。起きてくだ――海斗。海斗!』
「んあ……?」
無機質な電子音声に名前を呼ばれて、鉄海斗は目を覚ました。
眠っていたというより、単に気絶していたようだが。
頭が割れ鐘のようにずきずき痛む。
重くダルく、鈍くてキモい、憂鬱な気分が一気にのしかかってくる。
こんなに痛えなら脳みそなんか入ってんじゃねえよ……などと、ひとりごちるように毒づいてから。
頭を振ってあたりを見回した。
ここは――海斗の愛機、人型巨大兵器『エックス』のコックピットだ。
慣れ親しんだシートではあるが、寝心地は最悪だった。
窮屈なのは仕方ないとしても、作戦によっては何時間も座ったままいるのだから、背もたれぐらい高品質の天然皮革にしろよと何度も言ったのだが。
あいにくとこの機体の設計者も、整備班も、そんなせいぜいが常識的な要求を聞き入れる人物はひとりもいなかった。
舌打ちしてうめく。
呼びかけたのは、さっきからやかましく海斗にまくし立てているAIにだ。
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