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1.一之瀬くんと愉快な友たち
高校デビューしたら、きっと飽きさせない刺激的な物語が始まるに違いないとそう思っていた。
彼女いない歴イコール年齢の成績も運動も顔までもが冴えない一之瀬弥太郎は中学生活では俗にいうイケてないグループに属していたが、男女共に憧れの存在になるという願望を抱き地元でトップクラスの有名な進学校の私立彩色学園へ行くためにひたすら勉学に勤しんだ。
ちなみに私立彩色学園とは化学研究やコンピュータに力を入れている地元では最先端の進学校である。
志望動機が不純ながらも恋愛(だが童貞の一之瀬には無理ゲー)、娯楽(とは言ってもゲームのみ)は一切禁止して時間があれば勉強に明け暮れていた。
しかしその頑張りが変な方向へ行こうとはこの時はまだ気づいていなかった。
時は進学校入学から五ヶ月過ぎたある日の事であった。
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