オレンジの中で

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亮がまた、裕太の耳たぶにキスをした。 そして、首筋、肩、背中へとその唇が静かにゆっくり移動していく。 亮の唇は、ひんやりと冷たい。 熱く火照った体に、ゾクゾクするような気持ちよさ。 たまにいやらしい音を立てながら、亮はキスを続ける。 裕太は、全身の毛が逆立っていくような感覚に襲われた。 「…んっ…。」 思わず声が漏れた。 ありえない。 男にこんなことをされて、感じてるなんて。 抵抗したいのに、そんな理性とは裏腹に体は正直だ。 恥ずかしい。 力が出ない。 「声、もっと出して。どうせ誰もいないし。」 「…む、無理。」 裕太は声を絞り出した。 「お前やっぱ、かわいいな。」 亮はそう言うと、さっきよりもきつく抱きしめてきた。 裕太の腰のあたりに、何か硬いものが当たる。それが何かを理解し、頭が真っ白になった。 心臓だけが激しく動いている。 「心臓めっちゃ早いんだけど。緊張してる?」 ふふっと笑うと、亮は右手で裕太の胸を撫で回した。 そしてその手は下へと伸びていき、裕太の短パンの中にすっと入った。 …ような気がした。
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