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「猫ちゃいますにゃん、ミケネコーンですにゃん」
え!? 猫ちゃいますにゃんって!? この声はどこから聞こえてきたのかな。わたしの耳はおかしくなってしまったのだろうか。
「ミケネコーンてばミケネコーンですにゃんってばにゃん。ダンボールの中にいますにゃん」
「えっ? ダンボール。ミケネコーン?」
視線を下に向けるとダンボールがあった。そして、その中に三毛猫がいた。ううん、これは三毛猫じゃない。
だって、この生き物は白、茶色、黒の三色の毛色を持つ短毛のいわゆる三毛猫と同じ柄なんだけど、どこか違う。
目なんて顔からはみ出すほど大きくて、お口も裂けるくらい大きい。いや、お口は裂けている。
それに、猫より鋭い歯だ。
「ミケネコーンはお腹が空きましたにゃん」
そう言ってヨダレをたらりと垂らすミケネコーンという不思議な動物がわたしの顔をじっと見ている。
ちょっと不細工だけど可愛いよ。っていうかぶさかわでなんだか面白可愛い顔ではないか。
「ねえ、ぶさかわちゃん君は何者なのかな?」
わたしが聞くと、
「ぶさかわちゃんとちゃいますにゃん! ミケネコーンですにゃん!」
と言ってヨダレをたらりと垂らした。
それはそうとこのミケネコーンってば喋っているよ。
どうなっているの?
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