大好きな本とこんにちはミケネコーンとシーサー

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「……あ、そうなんだね。ミケネコーンちゃんは二本足で立って喋ることも出来る猫型怪獣なんだね」 わたしは、涙と鼻水でベタベタにゃんになっているミケネコーンの顔をじっと見て言った。 「はいにゃん。お喋りもお歌も得意ですにゃん。それよりミケネコーンはお腹が空きましたにゃん」 「じゃあ、ちょっと待ってね」 わたしは、鞄の中に手を入れがさごそと食べ物が入ってないかなと探すと、あった、本を読みながら食べようかなと思っていたドーナツだ。 「ドーナツだけど食べられる?」 「ミケネコーンはドーナツめちゃくちゃ大好きですにゃ~ん!」 そう答えたミケネコーンの裂けたお口からたらりとヨダレが垂れている。 「はい、どうぞ」 「夏花、ありがとうですにゃ~ん!」 ミケネコーンは、わたしが渡したドーナツをそれはもう勢いよくむしゃむしゃと食べた。余程お腹が空いていたのだろう。 「あはは、そんなに美味しそうに食べてくれると嬉しいな」 「美味しいですにゃん。ミケネコーンは幸せですにゃん!」 幸せそうに食べているのは良いけれどミケネコーンのお口の周りはドーナツの砂糖まみれになっているではないか。 「ねえ、ミケネコーンちゃん、お口の周りがばっちくなっているよ」 「ミケネコーンは気にしないですにゃん! むしゃむしゃにゃんですにゃん」 ミケネコーンがドーナツをぽろぽろこぼしながら食べていたその時、視線を感じた。
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