私達のラブストーリー

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私達のラブストーリー

人を避け初めて何日か経ったある日の事だった。 朝私が自分の下駄箱の中から一通の手紙が入っていたのだ。 そして、その手紙のフタにはハートのシールが貼られていた。 その手紙が何なのか鈍感な私にも分かった。 私は見たく無かったが折角描いてもらったので仕方なく読むことにした。 "ハル"さんへ 今日の放課後お伝えしたいことがあるので、  木芽(このめ)町の喫茶"ルポ"で待っています。                 "S"より やはり予想した通り下手な字のこの手紙は"ラブレター"だった。 「喫茶"ルポ"?何処だろう…。」 (それに木芽町には喫茶店何て無かったはず…。) 「わからないなぁ。そうだ、検索したら出てくるかな。…ない。折角手紙を描いてくれたから答えは、 伝えたいんだけどなぁ。」 (しかし答えはもちろん"NO"だけど…) 「手掛かりが無いから…いや、あるな。」 私が見つけた手掛かりは名前だ。 大抵この様にアルファベットを一文字で書くとき名前の頭文字を使う。 だからこの頭文字の人を探したら良いのだ。 しかし…私は思い付いて直ぐに諦めた。 何故ならこの私の通う百合ヶ丘学園は一学年二クラスなのだが中高一貫校なのだ。 だから、一クラス一クラスみて回ったら今日では終らない。 そうして私は手紙の送り主を探すのを諦めた。 そして私は恋文(ラブレター)を私の下駄箱の中に入れ直した。 その日の放課後 私が何時も通り図書室で本を読んでいると廊下からドタドタッ、と言う走る足音が聞こえた。 「ハルさん!!」 廊下を走っていたのであろう女の子が図書室の扉を開けた瞬間叫んだ。 私はビックリした。 突然自分の名前を呼ばれたのだから。 ただし私は冷静に答えた。 「あの、どなたでs…あ、同じ委員会の…ソラ…さん?」 「はい、そうです!」 同じ委員会の"ソラ"は元気良く返事へした。 「で、何のようですか?」 「これです!!」 彼女がてに持っていたのは私の貰った恋文(ラブレター)だった。 「あ、それ…今日の…。それがどうしたの?」 「このラブレター私が書いたものなんです。」 少女は恥ずかしそうに私の質問に答えた。 「…書いたもの。…ソラさんが、書くのを手伝ったりしたの?」 「いえ、違います。私は自分で書いたんです。それに私はじが下手なのでそもそも頼まれも手伝いもしないです。」 (もしかしてこの子が…いやいやいや…) 彼女は私の質問を躊躇い無く否定した。 (彼女が私に宛てて恋文を?女同士だよ?何で?) 「率直に言いうと…」 少女は顔を赤らめながら言った… 「わ、わたし!!ハル先輩のことがすっ好きなんです!!」 びっくりした、だって少女が女である私が「好きだ」と言ったのだ。 何故かその時胸がキュッと締まった気がした。 その時の私にはそれが何なのか分からなかった。 …私の驚いた顔を見て少女が「やっぱそんな反応になりますよね…。」 少女は私の反応にがっかりしたのか悲しそうだった。 (胸が痛い…、最初からの答えだったのに何でこんなに苦しいんだろう…) 私はもしかしたらの事が頭に浮かんだ。 考えれば考えるほどそうかもしれないと思ってくる。 私は覚悟した私は嬉しかったそして私は悲しそうに図書室を後にしようとしている少女の背中を見た。 「まって!!」 そして私は咄嗟に出ようとしている少女の細い腕を掴んだ。 「な、何ですか?」 彼女は涙でぐちゃぐちゃになった顔を隠しながら言った。 私は驚いた自分の意識で掴もうと考えて行動した訳ではないのに体が動いたからだ。 …いや、もしかしたら自分の意思なのかもしれない。 しかし、本当はどっちなのか分からないけれども彼女を止められて安心した事は事実だ。 「あの、こ…告白の返事。」 「あの、どうせお断りなんですよね。だったら、大丈夫です。」 彼女は今にも泣きそうな気持ちを精一杯押さえながら言った。 「さっきは、告白にビックリしてフリーズしちゃったんだ。」 彼女は直ぐに返事を言わないことを不思議だと言わんばかりの顔をしていた。 「ちなみに告白の答えだけど"OK"だよ。」 「え?うそ!!やったー!!!」 彼女はここまでかと言うほど喜んだ。 私は一つ少女に伝えなくてはいけないことがあると言うことを思い出した。 「…ソラちゃんあのね私今まで誰も好きと思ったことが無くってねその上… …でねあの時胸がキューッてなったんだよ!!今分かったその気持ちが恋と言うことを、教えてくれてありがとうソラちゃん!!」 私の言葉を聞いたソラちゃんは凄く嬉しそうだった。 その時のから私達のラブストーリーが始まった。
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