1,季節外れの引っこし

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 そして一時間がたつと車は目的地へとついた。 住宅街にあるオシャレな家、と思いきや……。 僕はその家の見た目にグチを言う。 「まってくれよ!話と違うじゃないか!」 どうみてもにしかみえない。 アンティークで古風な家とはいえ、夜になったら絶対に心霊スポットになるぐらいのレベルの家だ。 「文句(もんく)を言うな!俺だって最初は候補(こうほ)をしぼったが最終的にここになったんだ」 「つまり……大人の事情ってやつ?」 父さんは強くうなずいた。 ここに住みたい人は絶対にオカルトがらみで来るヤツだろ。 でも僕は霊感なんてない。 これからが心配になってきた。 「さあ、荷物運びをするぞ。まずは入ってみないとわからない」 「はーい……」 僕はがっくりと、頭を下げると引っこしの準備をした。 このとき僕は知らなかった。 この家に住みはじめたとき、奇妙な出来事にあうことを……。
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