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うさぎと初めて出会ったのは
富士山の裾野の
大きな国立公園
私は2歳で
いろんな色の毛糸で縞模様を編み込んだ
チロル風カーディガンを着て
揃いの帽子を冠り
皮のブーツを履いてた。
深い緑の森の入り口
小さなフワフワする白い生き物が
いっぱいいるのを見つけて
柵を超えて走っていった
入っちゃダメ
という声も聞こえないほど
私はそれに夢中になった
小さなフワフワする白い生き物は
私をちっとも怖がらないで
ピョコピョコ近づてきた。
伸び上がって
薄ピンクの鼻をヒクヒク
湿ったうさぎの温かさが
私を優しく包む
レモンケーキの形の大きな目
ひらひらするピンクの耳
猫じゃらしの先っぽみたいなオテテ
わあ!なあに
これなああに?
うさぎ
それが、うさぎさん
抱きしめようと手を伸ばすと
いっせいに
ぱあっと逃げたした。
うさぎさん、待って!
待って!まって!お願い待って!
私はうさぎが
世界で一番好きなものになった。
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