ギアフォースド

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ギアフォースド

 ペリドットのメンテナンスが終わり、解放される。 だが、様子が少しおかしい。 「アレ、体が勝手に…。」 ペリドットはゆっくりと立ち上がり、ゆらり、ゆらりとアタシ達ににじり寄ってくる。 「どうしたのよペリドット!」 ラピスが声を荒げるが本ペリドット人もまるで操られているように困惑した顔で助けを求める。 「頼む、頼む。 助けてくれラピス!新人!」 『繧、繧ー繝九ャ繧キ繝ァ繝ウ』 勝手に装甲が換装され、戦闘態勢になるペリドット。 「チッ!新人!壊してでも止めるわよ!」 「言われなくても!」 二人してイグニッションと叫び換装しようとするが。 「あれ?どうしたの?ルナ!反応して!」 「アーノルド?どうしたの?反応して!」 なんとバディであるはずのギアノイドがなんの反応も示さない。 「くっくっく。 ごめんねぇ。少しだけ君たちを試したいんだ。 強制的にそこのおにーさんのプログラムを書き換えて活動できるようにしたんだ。 ここではアクセス権限のないギアノイドは活動することすらできないからね。」 ノイマンは意地悪い笑みを浮かべてペリドット達の仲間割れを楽しんでいる。 「じゃあ、生身で戦えって事?! 冗談じゃないわよ!きゃっ!」 ペリドットの蹴りを顎スレスレで避けるラピス。 「文句言ってないで何か抵抗できる手立てを…うわぁ!」 今度はアタシに標的を変えたのかアイシールドからビームが発射される。 『繧ウ繝槭Φ繝峨お繝ゥ繝シ縲√さ繝槭Φ繝峨お繝ゥ繝シ 蠑キ蛻カ繝ェ繧ォ繝舌Μ繝シ繧ィ繝ゥ繝シ』 必死にペリドット自身も内側から抵抗するのだが、埒があかない。 増殖するウイルスと仲間を攻撃するという精神的な苦痛。 それらがペリドットを苦しめる。 「くっ、こうなったら再起不能になるまで叩きのめすまでね。」 ラピスは目配せでアタシに何かを訴える。 視線の先には何故か噴水がある。 そこに誘導しろということか。 私は軽く頷き、大声を出す。 「おうい!こっちだ!」 ゆっくりとペリドットは不自然な足取りで狙いを定める。 「そうだ。そのままこっちに来い!」 アイシールドからビームを打とうとエネルギーを溜めている。 一か八か。 ごくりと喉が鳴る。 「今よ!」 アイシールドからビームが放たれる瞬間横に避けてラピスが思いっきり助走をつけてタックルをする! そして彼女ごと、噴水へダイブした。 ブシュウウウ!と勢いよく水が噴射し、ショートを起こす。 「さあ、観念なさい!」 ギリギリと腕を締め上げるラピス。 『繧ィ繝ゥ繝シ窶ヲ繧キ繝ァ繝シ繝医???溘d縺九↓蟇セ雎。繧偵Μ繧カ繝ャ繧ッ繝遺?ヲ繧ィ繝ゥ繝シ縲√す繝」繝?ヨ繝?繧ヲ繝ウ』 力なく、ペリドットとアレクは換装を解除し、沈黙した。 「あーあ、壊れちゃった。 でもこうなることは想定済みだ。 さて、テストは及第点だ。 君たちに力を貸して真実を話そう。」 ペリドットを担いで先ほどの培養器に漬ける。 「ちょっと!ペリドットをどうするつもりよ。 そいつ生きてるんでしょうね!」 ピクリとも動かないペリドットにラピスが文句を言う。 「大丈夫生きている。 ギアノイドの換装体は使用者の生命を守る事を生まれた時からプログラムされてるからね。 勿論、相棒であるアレク君も生きている。 リプログラミングし直してもとに戻すだけだ。心配ないよ。」 穏やかな顔で説明するがまるで説得力がない。 「もし、ペリドットにまた何かあったら例え刺し違えてもアンタを殺す。」 ラピスの目は爛々と輝き、今にでも人を殺せそうな顔でノイマンを睨み上げる。 「まーまー、落ち着いて。 確かにボクは神造物だが、人一人やギアノイドの運命を決められるほどの権限はない。 あくまで君らと一緒。運命の奴隷さ。」 何かを諦めたように彼は悲しそうに笑う。 「あのさ、気取ってないで取り敢えず、真実とやらを話せ。」 喉笛に手を掛けてアタシも睨む。 「ぐっ、ゲホゲホ。 わかった。わかったから落ち着いてくれ。」 苦しそうにノイマンは両手を上げる。 それを確認した後、素直に離すと呼吸を整えてその場に座る。 「まずはなにから話そうか。 鶫卿のことからかな。」 彼が語るに鶫卿という悪魔がこの世を牛耳っているのだそう。 自らを神の代弁者と名乗り、彼の言ったことは予言とされ、その通りになるのだという。 『神様のお告げです! 神は裁定されました。約半年後、この星を完全に厄災と考えて滅ぼすとおっしゃいました。』 と声高々に宣言したのだという。 「…そんな非現実的な事を信じろと? 悪魔なんているわけないでしょ!」 ラピスがヒステリックに叫ぶ。 アタシもさっぱり信じられないが感情的になったら彼の思う壺だ。 「確たる証拠を見せない限り、アタシ達は信用しない。」 「ちょ!新入り!? アンタの独断で決めていい事じゃないのよ!」 ラピスの言うことは最もだがこの状況で女二人で交渉できるほどの材料はない。 「一度その案件を持ち帰ってまた改めて交渉の場を設けることは可能か?」 アタシの打診にノイマンはニヤリと目を細めるのであった。 【next to gear?】
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