アドルフ王子の後日談

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アドルフ王子の後日談

 アルナは教育の名のもと、あの日以来、王宮に留め置かれ、アドルフの教育・指導を受けていた。  執務室の机の上で、下着を取り去られたアルナは、大きく足を開いていた。羞恥に頬を染めながら、必死に視線を逸らしている。開かれた足の間からは、アルナがくちくちと自らの花芯をいじり、淫らな水音を響かせている。  「ふぅっ………んっ………ああっ……」  「アルナ、その程度では及第点はやれない。」  腕を組み目の前のアルナの痴態を眺めながら、アドルフは口角を上げた。  「あっ……ア、アドルフ様……できない……無理です……」  「できない?できるようになるまで繰り返すだけだ。だが、そうだな日が暮れる前に今回は手伝ってやる。」  「そんな……あっ……あああーーーー!」  潤んだ秘裂にアドルフの指が突き立てられる。ぐりぐりと押しなでてやると、アルナが歓喜の声をあげた。わざと欲しがっている所からずらし、掠めるだけの刺激を与える。  「手がおそろかになっている。教えてやっただろう?私を受け入れる準備を自分でできるようになれ。」  「あっ……あふぅ………んぁぁ…アドルフ様ぁ…」  懇願するような甘い声。掠めるだけのもどかしさに身悶えながら、アルナの指先が淫らにうごめき、自らを追い詰めていく。その淫靡さに思わず唇をなめる。アドルフの指が、ぶちゅぶちゅ音を立てながら花芯の裏を擦りあげる。  「やぁ!やぁ!…ああっ……イキそう……アドルフ様、アドルフ様!」  「イけ、アルナ。」  「ああああああーーーーー!!」  グイッと中を押しつぶしてやると同時に、絶叫してアルナが果てた。執務机に身を投げ出し、余韻に腰をくねらせながら花芯を名残惜しむように捏ねている。  「足りないのか?随分と淫乱になったものだ。」  くすりとアドルフが己の痴態を教えてやる。白い肌にカッと血を昇らせたアルナの腰を抱き、ぐいっと引いて、腰を空に浮かせる。不安定になった体制に、アルナが腕を伸ばしアドルフの首に抱き着いた。  唇を思うさまに貪って、口内を犯す。蕩けた顔を晒すアルナの目を見たまま、ニヤリと嗤って見せる。  「アルナ、褒美をやろう。」  あてがった剛直を一気に奥まで飲み込ませた。悲鳴のような嬌声をあげてアルナが仰け反る。ばさりと書類が滑り落ちていく。腰に回した腕を円を描くように揺さぶりながら、アルナの耳に優しく吹き込む。  「まだ教育が足りないな。いつどこでも私を受け入れろ。」  そのままアルナの隘路を押し開け、引き抜き、犯す。熱く熱のこもったアルナの中が歓喜にうねり、淫らに蠕動する。  「ああん!ああっ!アドルフ様!アドルフ様!」  「ここは随分と覚えがいい。私をいやらしく締め付けているぞ。」  獣のような律動に、執務机がガタガタと揺れる。アルナを突き上げながら、肌を舐めあげ掴んだ腰を揺する。何度も犯し、奪っても消えない渇望のままにアルナを穿つ。  「ああっ!……ああっ!……イクッ……イクッ……アドルフ様!……ああああああーーーー!!」  「………うっ!!アルナ!!」  ねじり絞るようなアルナのうねりに、アドルフも耐えきれず、びくびくと痙攣するアルナの肢体を抱きしめながら最奥に灼熱を吐き出した。  「アルナ、お前は私のものだ。私が求めたらいつでも応えろ。私のものなのだから。」  ………はい。余韻に身体を震わせ、喘ぎを漏らすアルナが小さく震える声で頷くのを、アドルフはうっそり笑みを浮かべ満足げに見やった。 ※※※※※  眩いシャンデリアの下、アドルフは会場を睥睨し、小さくため息をついた。ほんの微かにアドルフの背後で気配が揺れたことに、気づけた者はいないだろう。  アドルフはその気配に耳を澄ますように、動きを止めやがて立ち上がった。  うっとりと期待するような視線が、アドルフにまとわりつく。だが、きらびやかに飾り立て、頬を赤く上気させるそれらは、その視線を振り向かせる事はできなかった。  アルナは化粧室から会場に戻る回廊を、一人歩いていた。きらびやかに輝く会場内に比べ、人気のないここは薄暗く感じる。  疲労が混じったため息をアルナが吐き出した瞬間、暗がりから伸びた腕に絡め取られ、狭い壁の間に引きずり込まれた。  「んっ!!んんっ!」  熱い舌がアルナ唇をこじ開け、口内を舐め回される。ガッチリとアルナに回された腕は、押してもびくともしなかった。  つうと銀糸を引きながら、ようやく唇が離れていく。アルナは抜けた力を振り絞り、正体はわかりきっている、目の前の男を睨み上げた。  「アドルフ様、このようなところでおやめください!」  「私に伝えるように言ったはずだが?全くいつになったら理解するんだ。」  「化粧を直しに来ただけで……ああっ!」  予告なく口付けで潤んだアルナの秘裂に、アドルフの指が潜り込む。  「やぁ!アドルフ様!」  「自覚し理解せよと教えたはずだ。」  「何……を……あぁん……はぁ……」  アドルフの色を全身に纏った今日のアルナは、その上にアドルフが執拗に施した指導の成果を滴らせている。  「ああっ!……こんな……誰かに……ああっ!!」  水音を響かせて中をかき混ぜていた指が、一点を強く押し擦りあげる。  「いつどこでも私に応じるよう教えただろう?」  耳に吹き込まれた囁きに身を震わせる。的確に捉えられ、アルナの身体は一気にのぼりつめた。悲鳴を上げてやがて弛緩した身体が、抱え上げられ背を壁に押し付けられる。素早くあてがわれた剛直を、取り返しがつかないほど、蜜を零したそこは呆気なく飲み込んだ。  「………っ!!だめ……誰かに………ああっ!ああっ!」  必死に受け入れた衝撃を噛み殺し、アルナがアドルフに縋る。  「見せつけてやればいい。私のものになっているところを。アルナ、乱れて踊ってみせろ。」    鼓膜を震わすアドルフの命と共に、剛直が突き上げるように穿たれる。全身を駆け抜ける快楽にアルナは抗いようもなく腰を揺らす。  「あぁ……あぁ……すごい……アドルフ様……アドルフ様ぁ……」  「ああ……いい……アルナ、もっとだ」    アドルフの律動に甘えた嬌声をあげながら、アルナは擦り付けるようにねっとりと腰を振る。  「あぁ…、あぁ……アドルフ様、お願いです。もうどうか……」    哀願するようにアルナがアドルフを見上げた。欲情に潤み、身悶えるように腰を揺らし続けるアルナをアドルフが満足そうに見やる。  「ずいぶんと淫らに強請るものだ。アルナ、そんなにほしいのか?」  「ほしい……ほしい……アドルフ様ぁ……」  「ならばその淫乱な身体で好きなだけ貪るがいい。」  ズンと突き上げられ、浮き上がった腰を引き戻されアルナが声にならない悲鳴をあげる。激しく粘膜をこすり立てながら、剛直がアルナに何度も出入りする水音が、暗がりの廊下に籠もる。  「ああっ!イイッ!イイッ!……あぁ…あぁ…」  理性を手放し歓喜の声をあげ、蕩けたアルナの中が、アドルフにむしゃぶりつく。一際強く穿たれた雄に、アルナが身体を震わせながら、中の剛直に食いついた。  「アルナ、中にたっぷりくれてやる!」  「ああああああーーー」  手の甲で口元を押さえながら、最奥に放たれた灼熱にアルナが絶頂した。深く極まった余韻に啜り啼く声が漏れる。その肢体を揺るぎなく抱き止めたまま、    「アルナ、お前は私のものだ。声も、時間も、思考も、呼吸も。その淫らな身体も。全て。」  言い聞かせるように宣言する。回廊に凍りついたように、潜んだままの気配が揺れたように感じアドルフは嗤った。  「………ます……」  力の入らない身体をアドルフに預けたまま、アルナが呟いた。  「アルナ?」  「そんなこと、もうわかっています!私をこのようにしたのはアドルフ様です。」  がばりと顔を上げ、アルナがアドルフを睨みつける。  「淫らだ淫乱だと仰いますが、そのように教育なさったのはアドルフ様ではありませんか!私がアドルフ様のものなのは当然です。このようにアドルフ様がなさったのですから。その責任はきちんととっていただきます!」  憤然と吐き出すアルナに、珍しくアドルフが目を丸くした。その美貌の王子の様子に、アルナは憤懣やるかたないとでも言わんばかりにそっぽを向いた。  フフッとアドルフが笑う気配がし、胡乱に目を細めたアルナにアドルフは眉を跳ね上げた。  「多少は教育が身にしみているようだ。」    アドルフはアルナの華奢な身体をすくい上げると、そのまま歩き出した。アルナが慌てて首に腕を巻きつける。  「会場に戻るのですか?それならば降ろしてください。」  「アルナ、なぜ戻れると思った?」  ため息を噛み殺したような気配に、アルナがムッと眉をしかめる。  「……確かに衣服は乱れておりますが、整えれば戻れます。」  「訂正する。全く自覚も理解もできていないようだ。これでは指導のかいがない。」  乱れた金の髪。はだけたアドルフの色の装い。それらは整えようもあるだろう。  真っ白な肌が仄かに上気し、蒼にも翠にも輝く潤んだ宝石の瞳。深い教育のたびに艶やかに艶を増し、毛先の一房、白い指先の僅かな動きにまで滴らせる無自覚の色香。整えようのないそれら。  自身がどんな視線を、どんなものを引き寄せているのか。  これはより深い教育が必要だろう。わからないならわかるまで。そこからさらに深く、強く刻みつければ、自覚がなくとも求めるものはひとつになる。それをアルナに与えられるのは誰なのかを。  粛々と足を運び、寝台を設えた休憩室に運び入れる。まだ会場に戻れると思っているのか、キョトンと首を傾げるアルナ。その無防備さにアドルフは微笑みかけた。やはり何もわかってなどいない。  「理解できるまで何度でも教えてやろう。」 ※※※※※  「ふぅ……んぁ……はぁはぁ……ああっ!」  快楽を繰り返し執拗に教え込んだアルナの身体は、指導された通りに甘く蕩ける。一向に自身に対して持たない理解も、その身体だけはひどく素直に理解を深めている。  「ここばかりが随分と飲み込みがいい。」  足首を掴んだまま大きく開かせたそこを、ひどく音を立ててかき回す。アルナのこぼす蜜と先ほど吐き出した己の白濁を混ぜ合わせ、粘膜に擦り付けるように。溢れ出た混ざり合った体液はアルナの白い太ももをテラテラと汚していた。  「アルナ。戻ると言っていた割に呆気ないことだ。」  快楽の波に攫われ、溺れるように嬌声をあげる痴態を嗤いながら、アドルフが指を突きたてた。  「んあああああーーー!!」  不随意の痙攣がおさまるのを待たず、うつ伏せにした身体の腰を引き上げる。くぱくぱと雌の動きを見せるそこに燃えたぎる己を突き刺した。  「やああぁぁぁーー!」  再びアルナの絶叫が部屋に響く。極め続けたままのそこは、灼熱でアドルフを迎え、貪るように肉襞を絡みつける。アドルフの理性を絡め取ろうとするかのような快楽に、喉の奥から喘ぎがもれる。  挑戦的な雌の身体の挑発を、アドルフは肉襞が捲れ上がるほどの抽挿で蹂躙することで応えた。己が何度もアルナのそこを犯すのを眺めながら、その身体に快楽でもって支配者が誰であるかを教えこむ。  「いいのか?アルナ。答えろ。」  「イイ!イイ!ああっ!もっと!もっと!」  「ならば自分でも弄れ。教えただろう?交尾では雌になれと。お前は私の雌だ。」  「あああっ!!」  素直に己でも弄り始め、ひっきりなしにあがる甲高い喘ぎは、支配される歓びに甘く蕩けている。引き出した懇願に口角が吊り上がる。主導権はただの一度も、アルナが握ることはない。アドルフはそれを許さない。アルナの全細胞が、支配者が誰であるかを思い知るまで。何度でも自尊心をアルナ自ら差し出させる。  昇りつめた頂から降りることを許さないまま、極めようとしているアルナを犯し眺める。淫靡に白くくねる肢体。細腰の曲線は快楽に揺れている。  アドルフを飲み込まされ、自分でも性急に快楽を追い求めている。そこがきゅうきゅうと限界を告げ始めた。肩と腰を引き寄せながら深く穿ち、念入りに教えこんでやる。  「あああああーーーーーー!!」  「アルナ!出すぞ!」  汗ばんだ白い背を仰け反らせて、そのままアルナが深く達する。中の容赦ない蠕動にアドルフも最奥に叩きつけるように吐き出した。余韻に浅ましく揺れながら、細かく震えるアルナの背を指でなぞってやる。  「やあぁ……」  抗議の声さえ甘えるように蕩けている様に、アドルフは満足げに嗤った。ずるりと引き抜いて、華奢な体を抱えあげる。  「やぁ!無理ぃ……もうむりぃ……」  舌足らずに抗議するアルナに構わず、そのままアルナの自重のまま一気に串刺しにする。  「きゃぁぁぁーー」  小さく悲鳴を上げ、アルナが軽く達したのが伝わる。ぐにゃりと力の抜けた身体を支えながら、アドルフに体重をかけさせるように傾けた。  「アルナ、アルナ」  気を飛ばしそうなアルナに呼びかけ、うっすら開けた瞳がアドルフを捉えたのを確認し、そのまま唇を貪る。汗で張り付いたアドルフの前髪を、掻き上げるように掻き抱いた頭をアルナが乱す。  口付ける角度を変える僅かの間に、舌足らずにもう許してとアルナが懇願する。  ーーー許してなどやるはずがないのに。  両膝の下から回して、腰を抱え上げた腕でゆっくりと円を描くように揺らす。さざめきのように湧き上がってきた快楽にアルナがすすり泣く。  「……もう……もうむりです……アドルフ様ぁ……」  「では、アルナ。なぜ許されないかわかったか?」  腕の動きを止めてやり、アルナに問う。  「……ぐすっ……ア、アドルフ様に言わずに、化粧室に一人で行ったからですか?」  アドルフはほくそ笑んだ。サッとアルナの顔色が変わる。  「残念だな、アルナ。不正解だ。」  言ってやりながら、最奥に容赦なく突き立てた。声もなく悲鳴をあげたアルナに、遠慮も加減もない抽挿を抉り込む。  「アルナ。軽率な行動は控えるのは当然だ。皆がお前を見る。欲しがる。だがお前は私のものだ。私だけのものだ。それを自覚し理解しろ。」  「わか、りました…わかりました……だから……」    まるでわかってなどいない。あの回廊の気配に気付かず、絡め取ったのが私ではなかったらと思いもしない。  その美しさが、その艶やかさが、どれほどの視線を吸い寄せるかなど。どれほど欲を引き寄せ、どれほどこの胸を掻き立てるかを。    わからないならわかるまで。アルナを構成する細胞一つ一つに誰のものであるか染み渡るまで。何度でもわからせる。有無を言わさず支配し、制圧する。喜んで自尊心を自ら差し出すまで。何度でも。  この快楽を与えられるのは私だけ。私だけしか求められない身体になるまで、丹念に執拗に染め上げる。  「アルナ。愛している。」  ガクガクと震えるアルナの身体を抱きしめ、思う様その身体を、快楽を貪る。激しい律動にアルナはもう声も出せないのだろう。  この程度では足りない。私の想いに見合うまでには、この渇望は満たすほどには、少しも足りてなどいないのだ。  私だけを求め、私だけを見て、私だけのために在るように。それが唯一の悦びとなるように。暗い愉悦にアドルフが笑みを刻む。    さあ、アルナ。私に堕ちろ。   ※※※※※  リクエストを頂いて投稿した後日談になります。現在三部作ですが、ラストの三部目は後日お知らせと一緒に公開します。
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