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「勃ってる」
シャワーの水気を含み、濃い黒に変化した制服のズボンを押し上げ、自身の昂りを主張させている力を見て思わずそう言うと、一瞬また力の瞳が理性の色を取り戻す。
だがそれは瞬間的なものですぐにまた金色に光り輝くと、お湯で濡れた手をトーマに伸ばし、
「お前だって…出したばっかなのに、勃ってる」
と言って、たらたらと蜜を零すトーマの陰茎を指で押し、揺らした。
「ぁんっ」
「…だから」
何でそんなに甘い声が出せるんだ、と思う力の胸を、欲望という名の炎が炙る。
沸き立つ湯気のせいなのか分からないが、目の前が靄がかっていて、トーマの全てが力の欲情を煽る。
触れる指先に感じる痩身、膨らみのない胸元、自分と同じモノに触れて、相手が同じ男だと分かっているのに、蠱惑的な魅力を感じずにはいられなかった。
(何でだ?)
どうしてこんな、ケモノの耳を生やした訳の分からない少年に、おれは欲情してる?
と、ぼうっとした頭で考えている力のベルトをいつの間にか解放し、ボタン、ファスナと細い指先をかけて次々と解除したトーマは力をパンツ一丁にすると、目の前に現れた力の股間に頬を擦り寄せた。
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