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「5年前は、たまにお手伝いするくらいでした。懐かしいですね。まぁ、今でも一応仕事は、別にあるんですよ、探て……」
探偵と言いかけて、慌てて口をつぐんだ。杏子さんに内緒にして欲しいって、言われてたんだった!
「んー、何でも屋……そう、なんでも屋みたいなものですね。迷子の猫を探して、茂みを覗いたり、浮気調査で雨の中、何時間も立ちっぱなしだったり……そうそう、別の依頼で伺ったお宅で、何故か庭の高い木の剪定したり、でっかいタンスを動かしたりしたこともありました」
うん、そう、嘘は言ってない。本当に探偵なんてそんなもんだ。
すると、俺の話を聞いていた籐子さんの目がキラキラし出した。
何だ?何だ?
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